三つの政策課題を列挙 石破茂首相が年頭所感
石破茂首相は1日付で年頭所感を発表した。昨年10月の衆院選で少数与党となったことを念頭に、政権運営に際して「他党にも丁寧に意見を聞き、幅広い合意形成が図られるよう、真摯、謙虚に取り組む」と表明した。「衆知を集め、豊かさと笑顔を届ける1年にしていく」との決意を示し、三つの重要政策課題を列挙した。
一つは日本の活力回復に向け、深刻な人口減少を「静かな有事」と位置付けた。「東京の一極集中を是正し、魅力ある地方と都市が結びつき、多様な国民の幸せが実現できる日本をつくる」とした。
治安・防災対応にも言及。「いつ起きるか分からない災害にも最大限の備えをする」と宣言した。看板政策の防災庁は、2026年度中の設置に向けて着実に準備を進めるとともに、「闇バイト」対策にも注力する考えを示した。
外交・安全保障上の課題への対応も重要だと指摘。ロシアのウクライナ侵攻や北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイル発射を例示し「わが国を取り巻く国際情勢は厳しく複雑だ」と強調。「外交と防衛を車の両輪として、国益を守り抜く」と主張した。
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