少数与党の政権運営、2月に試練 首相、予算案修正も視野

共同通信 2024年12月31日 18:09
 石破茂首相の衆院解散を巡る発言要旨
 石破茂首相の衆院解散を巡る発言要旨

 石破茂首相が率いる少数与党の政権運営は、2月に最初の試練を迎える。25年度予算案の3月中の成立が確実となる3月2日までの衆院通過をにらみ、与野党攻防が激化するからだ。首相は予算案の修正も視野に入れ、野党を取り込む多数派形成を狙う。立憲民主党は自民党派閥裏金事件の追及を続け、7月の参院選に向けた野党連携を目指す。首相は年内の衆院解散や衆参同日選の可能性に触れており、野党は警戒を強める。

 通常国会は1月24日に召集予定で、総額115兆円超の予算案成立が最優先課題となる。首相は24年12月の講演で、予算案が否決された場合「衆院と内閣の意思のどちらが正しいか、信を問うことは当然あり得る」と衆院解散の可能性に言及。テレビ番組では参院選に合わせて衆院を解散し、衆参同日選とする選択肢を否定しなかった。一方、野党の主張に理屈が通っていれば予算案修正に応じる意向を示した。

 24年10月の衆院選の結果、自民、公明両党だけで衆院通過の「数」を確保できていない。「年収の壁」を巡る国民民主党との協議は決着していない。

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