無人部隊で「ロシア陣地攻略」 劣勢のウクライナ、戦果強調
【キーウ共同】ウクライナ軍は22日までに、歩兵部隊の代わりに無人地上車両(UGV)と無人機(ドローン)だけを使った初の地上作戦を実施し、東部ハリコフ州での戦闘でロシア軍陣地を攻略したと発表した。米シンクタンク、戦争研究所は「技術革新を地上作戦に活用する取り組み」とし、兵力で勝るロシア軍への対抗策だと指摘した。
劣勢が目立つウクライナ軍には、新技術による戦果を内外に強調する思惑がありそうだ。ただ「無人部隊」による作戦の時期や詳しい場所は明らかになっていない。
ハリコフ州方面に展開する旅団の報道官が20日、作戦の戦果を発表した。ハリコフ北方の村で機関銃を搭載したUGV数十台を動員し、地雷の敷設や撤去も実施。ロシア軍陣地を破壊したと語った。偵察用の無人機が支援した。歩兵は参加しなかった。
ウクライナメディアは一斉にこの戦果を大きく報道。戦争研究所は、兵員の犠牲をいとわないロシア軍に地上戦で対抗するため、ウクライナ軍は技術革新を重視していると分析した。