厚労省、カスハラ対策を義務化 従業員保護で企業に、法案提出へ
厚生労働省は16日、全ての企業に対し、顧客らが理不尽な要求をする「カスタマーハラスメント」(カスハラ)から従業員を保護する対策を義務付ける方針を示した。就職活動中の学生へのセクハラ防止策も義務とする。深刻化するハラスメント対策を強化し、安心して働ける職場環境をつくる。来年の通常国会で関連法案提出を目指す。
女性活躍推進に向け、女性管理職比率の公表を義務化する。同日あった労働政策審議会の分科会に、それぞれを盛り込んだ報告書案を提出した。月内にまとめる。
報告書案は、カスハラを(1)顧客や取引先、施設利用者らが行う(2)言動が社会通念上相当な範囲を超える(3)就業環境が害される―の3要素を満たすものと定義。言動の内容や手段から判断し、1回でも該当するとした。
従業員保護の具体策として、事前にカスハラ対応方針を明確化して周知するとともに、被害に遭った従業員からの相談に対応する体制整備を挙げた。
就活セクハラ防止では、面談のルールを事前に定め、被害の相談窓口設置や被害者への謝罪対応を掲げた。
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