リンゴ病感染、首都圏中心に拡大 妊婦に流産リスク、学会が警戒
両頬などに赤い発疹が出る伝染性紅斑(リンゴ病)の感染が首都圏を中心に拡大していることが10日、国立感染症研究所のまとめで分かった。子どもに多いとされるが、妊婦が感染すると流産や胎児の異常を引き起こす可能性があるとして、関連学会が注意喚起している。
リンゴ病は「パルボウイルスB19」が引き起こす感染症。風邪のような症状の後、両頬などに赤い発疹が出る。通常1週間程度で回復するが、妊婦が初めて感染した場合、6%が流産や死産となり、4%が胎児貧血や胎児水腫を起こすとされる。妊婦の抗体保有率は20~50%。
同研究所が10日に公表した速報値では、11月25日~12月1日に全国の定点医療機関から報告された患者数は2806人(1機関当たり0・89人)。埼玉と東京で1機関当たり3人を超え、千葉と神奈川で2人を超えるなど警報レベルとなった。
日本産科婦人科学会は10日、2025年は全国的な流行が危惧されるとして、子どもとの濃厚接触や食器の共有を避けるなど、妊婦に感染対策の徹底を呼びかけた。
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