認知症疑い、容易な検出手法開発 慶応大、三つの質問で
慶応大や済生会横浜市東部病院のチームは21日、認知症のアルツハイマー病やその前段階である軽度認知障害(MCI)の疑いがある人を(1)困っていることはあるか(2)楽しみはあるか(3)最近の気になるニュースは何か―という三つの質問で容易に検出する手法を開発したと発表した。病気の兆候を早期に捉えることで、速やかな治療につながると期待される。
認知症の高齢者は2060年に645万人に達すると推計され、MCIを含めると高齢者の3人に1人となり、介護や治療の体制強化が急務だ。慶応大の伊東大介特任教授(脳神経内科)は「介護施設でも実施でき、早期発見に役立つはずだ」と話している。
チームは、アルツハイマー病を含む認知症患者108人と健常な47人を対象に質問。その際、問いかけに直接答えず、同伴する家族らに助けを求めて振り返る動作があるかどうかも確認した。
回答にかかわらず問診時に家族らを振り返る動作があった人でリスクが高く、アミロイドベータは約2・8倍だった。
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