米商務長官に金融経営者を指名 次期政権「貿易を主導」
【ワシントン共同】トランプ次期米大統領は19日、商務長官に金融会社カンター・フィッツジェラルドのハワード・ラトニック最高経営責任者(CEO)を指名すると発表した。「関税と貿易政策を主導する」としており、通商代表部(USTR)代表とともにトランプ氏が大統領選で公約した関税引き上げを担う。
商務長官は輸出規制や産業政策などの担当。バイデン政権では中国への対抗を念頭に、インド太平洋経済枠組み(IPEF)などで半導体の供給網構築を進めてきた。次期政権はIPEFから離脱する方針で、日本にとっては対中政策でどのように連携できるかも当面の課題となりそうだ。
ラトニック氏は長年の付き合いがあるトランプ氏の経済政策を支持し、政権移行チームの共同議長も務めている。米メディアに出演した際、トランプ氏が提唱する全ての輸入品に10~20%の関税を課す「普遍的基本関税」に同調しつつ、米国製と競合しない製品には関税を課すべきでないとの考えを示している。