中国当局、Z世代への監視強める 集団行動規制、白紙運動2年で
中国当局が1990年代半ば以降に生まれたZ世代への監視を強めている。若者が集まるハロウィーンといったイベントまで規制に乗り出した。過剰な新型コロナウイルス対策に白い紙を掲げ抗議する「白紙運動」が各地で起きてから11月で2年。無差別に人を襲う事件が頻発し社会不安が広がる中、就職難や生活苦への不満が噴出するのを恐れているとみられる。
「もはや政治運動だ。参加すれば人生を棒に振るぞ」。河南省で11月、大学生の間で深夜サイクリングが突如大流行し、20万人以上が参加。米政府系のラジオ自由アジア(RFA)によると、慌てた大学側は「暴動」に発展しかねないと警戒して学生に撤収を求め、当局は交通を規制した。
コロナ対策への反発で始まった白紙運動は体制批判に発展。主力は10~20代の若者だった。中国で最近、現状への不満を背景にした凶悪事件が相次ぐ中、当局は集団行動に神経をとがらせ、今年10月のハロウィーン期間中は北京や上海などの繁華街に多くの警察官を配置。コスプレ姿の人を取り締まり、排除した。