ガザを思う、抵抗の映画祭 日大生「黙っていいのか」
パレスチナ自治区ガザで続く戦闘の被害に目を向けてほしいと、暴力や抑圧に抵抗する人々を取り上げた映画祭が12月、東京都内で開かれる。これまで事態を静観していた日本大の学生が「黙っていていいのか」と企画。中東とは一見縁遠い作品から、関心の糸口をつかんでほしいと願う。
映画祭のテーマは「声をあげる」。日大芸術学部で映画ビジネスを学ぶゼミの3年生15人が4月から準備を進めてきた。責任者の溝手連さん(20)は、米国の大学生がイスラエルへの抗議活動をしているのに「自分は何もしていない」という負い目が、このテーマの原点だと説明する。「おかしいと思ったとき、どう訴え出るのか。映画を通じて学びたかった」
上映15作品のうち14本は、パレスチナ問題以外が題材。例えば「水俣―患者さんとその世界―」は水俣病患者を追ったドキュメンタリーだ。患者が原因企業のチッソに怒りを爆発させる姿を通じて、ガザで血を流す人々に思いをはせることを期待し、選出した。
映画祭は12月7~13日、東京都渋谷区の映画館「ユーロスペース」で。
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