台湾前総統、欧州訪問へ 退任後初外遊、中国反発も
【台北共同】台湾メディアは6日、蔡英文前総統が今月12日から8日間の日程で、チェコなど欧州諸国を訪問すると伝えた。5月に総統を退任後、初めての海外訪問となる。訪問先での活動によっては中国が反発する可能性がある。
台湾誌、鏡週刊電子版によると、蔡氏は当初、8~9月に欧州を訪問する計画を立てていたが、選挙が実施される国もあり政治的にデリケートな時期に当たることから、10月の訪問になった。
チェコは台湾とは外交関係がないが、人権や民主主義の価値観を共有するパートナーと位置付け、台湾との関係を強化。2020年に上院議長らが訪台し、台湾と外交関係がない国の議会議長として初めて立法院(国会)で演説。23年には下院議長も立法院で演説している。
「一つの中国」原則を主張する中国への配慮から、台湾と外交関係のない国が現職の台湾総統の訪問を受け入れるのは難しい。そのため台湾の顔として蔡氏による海外での活動を期待する見方もある。