「一つの国家で平和解決を」 ガザ出身医師、都内で会見
イスラエル軍の侵攻が続くパレスチナ自治区ガザ出身で、イスラエルの病院で働いた経験を持つ医師のイゼルディン・アブラエーシュ氏(69)=カナダ・トロント在住=が来日し、4日に東京都内で記者会見した。「(ガザでの)大量虐殺はすぐに止めるべきだ」とした上で、「パレスチナ人とイスラエル人が一つの国家で平和共存する必要がある」と訴えた。
アブラエーシュ氏は1990年代以降、イスラエル南部ベエルシェバの病院などで勤務。一方、2009年にイスラエル軍のガザ攻撃で娘3人を失った。昨年10月以降の戦闘でも多くの親族が犠牲になっている。
会見では「今のガザは墓場そのもので、夢も未来もない」と指摘。それでも、イスラエル人とパレスチナ人は「違いよりも共通性がある民族だ」と強調し、外交努力による戦闘終結を訴えた。
パレスチナ紛争の解決を巡り、国際社会はイスラエルとパレスチナの「2国家共存」を目指すが、両者の平和共存による1国家解決を支持する市民も一定数存在する。
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