平日に学校を休める「くまなびの日」、4~7月に231人が延べ314日取得 熊本県立の中高校など
熊本県教育委員会は1日、県立学校の児童生徒が平日に学校を休める制度「くまなびの日」を4~7月に50校の計231人が利用したと発表した。日数は延べ314日。課題を検証し、早ければ来年度からの本格導入を目指す。
利用者の内訳は、中学3校計5人、高校36校計194人、特別支援学校11校計32人。体験事例は、国内外の博物館や歴史的建造物の見学、大学のオープンキャンパスへの参加、農作物収穫、被災地でのボランティアなど多岐にわたった。
利用した児童生徒や保護者からは「家族で有意義な時間を過ごせた」「学校ではできない体験学習ができた」「進路選択につながった」など好意的な声が多かった。学校からは「学びの機会が広がる」と肯定的な意見の一方、「特定の日に取得者が集中する恐れがある」「体験格差が生じる」などの課題が指摘された。
県庁であった県教委定例会で、白石伸一教育長は「取得状況をみると活用されている印象だ。懸念される事項を改めながら普及させたい」と述べた。
くまなびの日は、平日に家族で一緒に休める時間を確保し、多様な学びの機会を得てもらおうと、県教委が本年度から県立の中高校と特別支援学校で試行している。年3日以内で連続取得も可能。九州では、熊本だけが同様の制度を県単位で導入している。
県教委は市町村教委に試行への参加を呼びかけ、2学期から御船町と西原村の全小中学校が加わった。(後藤幸樹)
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