全国学力テスト 熊本県内小中学生の正答率、3教科で全国平均下回る
熊本県教育委員会は29日、2024年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を公表した。県内公立小中学生(義務教育学校、特別支援学校含む)の平均正答率は小学生の算数と中学生の国語、数学の3教科で全国平均を下回り、小学生の国語は全国平均とほぼ同じだった。
県内の平均正答率は、小学生が国語67%(全国平均67・7%)、算数62%(同63・4%)。中学生は国語57%(同58・1%)、数学50%(同52・5%)。小学生の国語と算数、中学生の数学と英語の4教科だった23年度も全国平均を下回るか、ほぼ同じだった。
24年度にテストと同時に実施したアンケートで、タブレットなどの情報通信技術(ICT)機器を授業で「週3回以上、使用している」と回答したのは、小学生63・4%(全国平均59・5%)、中学生67・2%(同64・4%)と全国平均を上回った。
一方で「授業の発表で自分の考えが伝わるよう、資料や文章などを工夫した」は小学生60・6%(同67・6%)、中学生53・6%(同64・8%)と全国平均を大きく下回った。
県義務教育課は「算数と数学で基礎知識や思考力に関する問題の正答率が低い傾向が続いている。児童生徒が自ら主体的に考え、学ぶための授業の改善が必要。結果を精査し、各市町村教委や学校と具体的な対策を考えたい」と説明した。
熊本市教委が発表した熊本市のみの平均正答率は、小学生が国語67%、算数63%。中学生は国語58%、数学51%だった。
調査は小6(国語、算数)と中3(国語、数学)を対象に4月に実施した。県内では、小学生約1万5千人(327校)、中学生約1万4千人(164校)が参加した。
文部科学省は各地域を比較することが目的ではないとして、平均正答率は都道府県別と政令指定都市別を四捨五入して整数値で発表している。(堀江利雅)
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