台湾企業の支援拠点「9割、熊本」 サイエンスパークも「熊本の可能性」 台湾閣僚、半導体関連で木村知事と会談
台湾政府の郭智輝経済部長(経済産業相)は24日、熊本県庁で記者会見し、日本に進出する台湾企業を法律や税制の分野で助言する支援拠点の開設地について、「9割くらいは熊本だろう」と語った。企業や大学、研究機関が集積する「サイエンスパーク」の整備地についても「熊本の可能性が高い」と述べた。木村敬知事との会談後に明らかにした。
郭部長は今年5月、台湾積体電路製造(TSMC)の菊陽町進出を踏まえて、半導体など台湾の主要産業のサプライチェーン(供給網)ごと、九州に進出する構想を表明。台湾国家発展委員会の劉鏡清主任委員(閣僚級)は9月、日本に進出する台湾企業の支援拠点を熊本県内に開設する意向を示していた。
郭部長は日本国内でのサイエンスパークの整備を巡って、木村知事と意見交換するために来熊した。会談は非公開であり、交通渋滞や人材育成、大学間の交流促進などについて議論。半導体の専門人材の育成で連携することで合意した。
記者会見で郭部長は「交通と人材の問題が解決すれば、台湾のようなサイエンスパークに自然となる」と話した。支援拠点の運営主体や開設時期、規模には言及しなかった。木村知事は「忌憚[きたん]のない意見交換ができた。頻繁に連絡を取り合って経済交流が進むように連携していく」と強調した。
郭部長は、8月に訪台した木村知事に、熊本県が目指すサイエンスパーク構想について「ノウハウを教えたい」と話していた。(樋口琢郎)
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