豪雨で流失した球磨村の大瀬橋、復旧工事を公開 「送り出し工法」で橋桁伸ばす
国土交通省八代復興事務所は16日、2020年7月の熊本豪雨で流失した球磨川の10橋のうち、球磨村大瀬で進める大瀬橋の橋桁の架設工事を公開した。右岸で組み立てた橋桁(長さ85メートル)の一部を「送り出し工法」で河川中央付近の橋脚へ伸ばした。
大瀬橋は、右岸の国道219号と左岸の県道を結ぶ村道で、村を代行して国が22年12月から復旧を進めている。長さ131・5メートル、幅5メートル。同日は、橋桁の25メートル分を送り出した。
橋は球磨川左岸側から流れ込む支流の漆口川近くにあったが、新しい橋は約300メートル下流に設置する。大雨時に複雑な流れが起こる懸念がある支流との合流点付近を避けた。橋脚は2本から1本に減らし、残る橋桁は冬ごろ架設する。工事終了時期と総工費は未定。
流失10橋のうち、完成したのは西瀬橋のみ。坂本橋、鎌瀬橋、相良橋は仮橋を設置。大瀬橋を含む残る6橋も着工済みで、橋桁設置は坂本橋、沖鶴橋でも始まっている。(東寛明)
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