山都町の農家や住民の生活、動画で紹介 東京から移住の高校生山﨑さん
山都町の高校生、山﨑このみさん(16)が中心となって制作する動画番組が再生回数をじわじわ伸ばしている。東京出身で町に移住し、農作業の様子や地域の高齢者の暮らしを題材にする。山﨑さんは「町の方から『見てるよ』と言われ、うれしい」と笑顔を見せる。
番組名は「YAMATOてれびNOW」。同町の音楽プロデューサー堤照薫[てるまさ]さん(75)主宰の小中学生向け講座「テックジーニアス デジタル未来塾」が作る。町の魅力を2022年11月から毎月10日に動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信し、9月10日に第20回を迎えた。9回目以降は再生回数が1万回を超え、2万1千回を超えた回もある。
山﨑さんは取材、撮影、編集、ナレーションなどを担い、未来塾受講生の山下漢太郎さん(清和小4年)がリポーターを務める。
山﨑さんは小学3年から堤さんに師事し、パソコンで作曲や編曲する技術、デジタルソフトを使った動画や絵の制作を習得。22年5月、堤さんと一緒に町に移住して通信制高校で学ぶ。
番組では、通潤橋や清和天文台といった観光の目玉に加え、地域住民がビニールハウスの中で卓球を楽しむ姿や苦労してイチゴを収穫する生産者を取り上げてきた。「見やすさ、ナレーションのテンポなど工夫を重ねた。定期的な発信と身近な話題をテーマにしたので、浸透したのでは」と自己分析する。
昨年、自律神経などの不調で朝に起きられない「起立性調節障害」と診断を受けた。8月下旬から、生活拠点を東京に戻して体調維持に努める。それでも、町への思いは強く、毎月数日間は戻り、番組制作を続けるつもりだ。「町の魅力とデジタルを活用する面白さを多くの人に知ってもらいたい。活動が町や住民の一助になれば」と力を込めた。(枝村美咲)
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