山鹿の和栗スイーツ、食べ尽くそう! パフェ、モンブラン、どら焼き… 11月末までフェア 過去最多38店舗参加
クリの生産量西日本一の山鹿市で、今年も山鹿和栗スイーツフェアが9月から11月末までの日程で始まった。13店舗で始まったフェアは10回目の今年、過去最多の38店舗が参加。少しずつ進化しながら、山鹿の秋を代表するグルメイベントに成長している。
2日、一部の参加店が商品を持ち寄り、市内でお披露目会が開かれた。マロンパフェやモンブランを盛ったフレンチトースト、渋皮煮が入ったどら焼きやあんぱんなど和洋さまざまなスイーツがそろった。
クリのカップケーキで初めて参加した「おやつのカトル」店主、小山千春さん(31)は「開業2年目。フェアの仲間入りができてうれしい。収穫時期によって使う品種も変わるので、食感の違いを楽しんでもらえたら」と意気込む。
参加店の共同開催という今の形になったのは2015年。市内で洋菓子店など3店舗を展開し、フェアの仕掛け人でもある植田隆司さん(51)は「山鹿が和栗の一大産地であることを知ってもらい、地域を盛り上げたかった」と語る。
道のりは平たんではなかった。苦労したのが参加店集め。現状でも商売が十分やれているのに、フェアに加われば参加料の負担が生じる。二の足を踏む店舗も多い中、回を重ねることで理解を求めていった。
昨年は34店が参加し、期間中(3カ月)に延べ約30万人が来店した。今年はチラシも昨年より5千部多い5万部を作る。「各店の常連のお客さんたちが、SNS(交流サイト)などでフェアの情報を発信してくれる。参加店が増えたことに伴い、認知度も広がった」と植田さん。全国的な和栗ブームも追い風になっているという。
毎回実施しているのが参加店を巡るスタンプラリーだ。応募用紙には感想を記入するコーナーも。「チラシの地図に駐車場の情報がほしい」「スタンプラリーの賞品を増やして」…。そうした声も参考に、一歩ずつ前に進んできた。
近年はフェアを目的に、熊本県外から旅行で山鹿に来る人も多いという。一方、人気の高まりとともにチラシ製作などの経費も増え、参加料が頼りの運営は楽ではない。植田さんは「30万人が集まるイベントはそうない。持続可能な仕組みも考えていきたい」と次の10年を見据える。(本田清悟)
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