熊本市の東バイパスに、右折と直進が同じ車線の交差点 渋滞の原因では? 道路管理者と県警の考えは…
熊本市民の悩みは全国の政令市で最悪とされる交通渋滞。熊本市中央区の主婦(55)から熊日のSNSこちら編集局に「上水前寺と帯山1丁目にある東バイパスへ向かう交差点で、『直進と右折』が同じ車線になっている場所がある。渋滞の原因になっているのでは」との疑問が寄せられた。路面標示について、熊本県警と道路管理者の熊本市に聞いた。
現場は競輪場通りから東バイパスに続く上水前寺の県道と帯山1丁目にある市道。いずれも水前寺方面から東区京塚方面に向かう道で、日中の交通量は多い。
通常、車が右折する場合には対向車が途絶えた際に進むため、後続に滞りが生じる。しかし、県警と熊本市中央区土木センターは、指摘の場所では「右折と直進を一緒にした方がスムーズ」と回答した。
理由は二つ。まずは右折車の割合の低さだ。県警が今年、平日の朝(午前7時半~8時)と夕(午後6時~6時半)に実施した交通量調査で、右折車は県道で朝9%、夕4%。市道は夕17%(朝の調査なし)。直進と左折を同じ車線にするよりも混雑を抑えられるという。
二つ目は、現場直前の交差点だ。県道は左折車線にバス停があり、朝と夕はバスの本数も多く渋滞の引き金になる可能性がある。市道側は5差路になっており、各方向からの進入で混雑しやすい構造だ。
路面標示がいつ整備されたかは記録がないため不明。県警は「当時の協議で、さまざまな事情を考慮したのでは」と推測。一般的に事故が多発するなど問題がある道路は、管理者と協議して見直すこともあるという。「長年この状態が続いているのは、これまで大きな事故がなかったからだろう」としている。(米本充宏)
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