また星空と暮らそう 熊本地震被災のルナ天文台客室、全面再開 熊本県南阿蘇村

熊本日日新聞 | 2021年03月20日 10:30

熊本地震で奇跡的に無事だった九州最大級の天体望遠鏡を紹介する宮本孝志オーナー=南阿蘇村
全面再開するルナ天文台。客室のある本館(左)をリニューアルした

 熊本地震で被災し、仮復旧で営業していた熊本県南阿蘇村の「南阿蘇ルナ天文台・オーベルジュ森のアトリエ」が本館客室のリニューアルを終え、20日に全面再開する。宮本孝志オーナー(64)は「阿蘇の夜空に広がる圧倒的な星を生で体験してほしい」と呼び掛ける。

 九州最大級の天体望遠鏡とプラネタリウムを備えた同施設は1986年にオープン。5年前の震災の際は望遠鏡の倒壊は免れたが、天文台のドーム形の可動式屋根や電子機器が損傷。客室にも多くのひびが入るなどの被害を受けた。

 地震の2週間後には一部営業を再開。天文台は3年余りで復旧したが、宿泊施設として利用している本館は仮復旧のままで営業を続けてきた。

 リニューアルした客室は「星空と暮らす」をテーマに部屋数を減らしスペースを確保。広くなった寝室や浴室の窓から星空を眺めるようにした。料理も一新し、あか牛のフィレステーキなど阿蘇産の食材にこだわった創作フレンチも用意した。

 一方、コロナ禍の中での新たな星の楽しみ方を提供しようと、昨年夏から月額制の「バーチャル天文部」を開始。リアルタイムの星空をインターネット経由で配信しているほか、「星空コンシェルジュ」と名付けたプロの解説者養成にも取り組んでいる。

 「震災直後、停電で真っ暗になった南阿蘇の夜空に輝く星に、立ち上がる勇気をもらった」という宮本オーナー。「ここでしかできない特別な体験を多くの人と共有したい」と話している。(上杉勇太)

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