台風10号通過、県内は6人負傷、住宅被害6件 一時、孤立世帯も 31日も強風、高波に警戒を

熊本日日新聞 2024年8月30日 20:04
電線を巻き込み、県道をふさいだ倒木=30日午後2時45分ごろ、球磨村(上杉勇太)
電線を巻き込み、県道をふさいだ倒木=30日午後2時45分ごろ、球磨村(上杉勇太)

 台風10号は29日深夜から30日午前中にかけて、玉名市付近など九州北部を通過した。熊本県内では負傷者が6人に増え、6件の住宅被害が出た。交通機関の乱れも続いた。熊本地方気象台によると、31日午前9時ごろまで県北部が風速15メートル以上の強風域となる見通し。引き続き強風や高波などに警戒を呼びかけている。

 30日午後4時現在の県の集計では、氷川町と熊本市、八代市、大津町で40~80代の男女計6人が転倒や倒木でけがを負った。住宅被害6件は、美里町で倒木の直撃、上天草市で土砂の流入、長洲町で床下浸水などが発生した。

 土砂の流入や倒木による道路の通行止めで、山都町で5世帯10人、球磨村で39世帯88人が一時、孤立した。八代市では市道が崩落し、2世帯4人が孤立状態となっている。

 九州電力によると、停電は午後6時までに天草市と甲佐町の計約40戸を除いて解消した。

 交通機関は、九州新幹線やJR在来線、路線バスが終日、運休した。熊本電鉄とくま川鉄道は30日午後、運行を再開した。熊本空港発着便とフェリー各社は一部を除き運休、欠航した。高速道路は九州自動車道、南九州道、九州中央道で通行止めが解除された。

 31日は九州新幹線と熊本市電、路線バスが始発から運行する予定。JR在来線は豊肥線の熊本-肥後大津と鹿児島線で運行再開に向けて点検中。豊肥線の肥後大津-宮地と三角線は運転を見合わせる。フェリー各社は一部を除き運航を再開する。

 27日朝の降り始めから30日午後4時までの総雨量は、湯前町で519・0ミリに達した。台風の速度が遅く、長時間降り続いたため、湯前町と五木村、山都町、南阿蘇村では24時間雨量が8月の観測史上最大を記録した。

 県内は31日、次第に高気圧に覆われて晴れる見込み。(丸山伸太郎、横川千夏)

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