川売伝統の梅干しつなぐ 高齢、法改正で販売断念も

共同通信 2024年8月20日 07:13
 漬物製造業の営業許可証を持つ大江晃正さん=10日、愛知県新城市
 漬物製造業の営業許可証を持つ大江晃正さん=10日、愛知県新城市

 一帯に梅園が広がり、「にほんの里100選」に数えられる愛知県新城市の川売地区で、伝統の味として親しまれた各農家の自家製梅干しが危機にひんしている。農家の高齢化に、漬物製造業を許可制とした食品衛生法改正が追い打ちをかけ、販売が困難に。同県豊橋市の大江晃正さん(48)は「昔ながらの梅干しを次世代へつなぎたい」と再興に奮起する。

 川売では大半の住民が梅畑を所有する。大江さんの親族もかつては栽培し、梅干し製造をしていたが、高齢となり畑は放置されていた。大江さんが親族の梅畑を継いだきっかけは3年前、指定難病の潰瘍性大腸炎と診断されたことだった。原因を探る中、腸内環境を乱す可能性のある農薬や添加物を避け、自身で無農薬野菜の栽培を始めた。

 営業の壁となったのが2021年施行の改正食品衛生法だ。厳しく衛生管理された施設を整備した業者しか販売を許可されず、一般的な家庭の設備では基準を満たさず多くの梅農家が施設改修を余儀なくされた。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「暮らし・話題」記事一覧