台風５号が東北に上陸、横断へ　岩手で記録的雨量、厳重警戒を

　台風５号は１２日午前８時半ごろ、岩手県大船渡市付近に上陸した。今年、日本列島に初めて上陸した台風となった。東北を横断する見通し。岩手県で４８時間に４００ミリを超える雨が降るなど記録的な雨量となった。気象庁は土砂災害や河川の増水・氾濫、低い土地の浸水に厳重な警戒を呼びかけている。海上は大しけとなり、暴風や高波にも警戒が必要だ。

　気象庁によると、東北の太平洋側に直接上陸した台風は統計史上３例目。台風５号は日本海まで移動し、熱帯低気圧に変わる見通しだ。日本海で速度が遅くなるとみられ、東北や北海道では影響が長引く可能性がある。

　東北では、雷を伴って激しい雨が続く見通しだ。岩手県では降り始めからの雨量が各地で２００ミリを超えた。４８時間雨量は久慈市山根町下戸鎖で４００ミリ超となり、平年の８月の１カ月分の２倍を上回った。地点ごとの観測史上最大を更新した観測点もあった。

　東北の２４時間予想雨量は、いずれも多い所で１２日午前６時から２５０ミリ、１３日午前６時から１５０ミリ。