上熊本のデマンド型AIタクシー、9月本格運行へ 「タクルー」(熊本市) 民間の事業化は熊本初
熊本県内最大手のタクシー会社TaKuRoo(タクルー、熊本市)は6日、西区のJR上熊本駅東側一帯で9月20日からデマンド型乗り合いタクシーの本格運行を始める計画を発表した。1年間の実証実験を経て事業化する。九州運輸局に申請して認可されれば実施する。
実証実験は地域住民の移動手段確保を目的に、今年3月まで取り組んだ。道路が狭く急勾配な地形を考慮して、二酸化炭素(CO2)を排出しない低速の小型電動車を国の補助金を活用して導入。上熊本駅を拠点に予約に応じた効率的なルートを人工知能(AI)が選択し、運行した。
買い物などで使った利用者から継続を希望する声が多かったことや、上熊本駅での他の公共交通手段への乗り継ぎに有効と判断したことから本格運行を決めた。デマンド型AIタクシーを民間が事業化するのは県内で初めて。
計画によると運行エリアは上熊本、池田地区で、乗り降りできる停留所は団地や商業施設、病院など29カ所に設ける。運賃は大人1回300円(小児割引あり)。月額6千円の定期運賃も設定し、定期の購入者を対象に音声で予約できるAIスピーカー30台の導入も予定する。
タクルーはこの日の市地域公共交通会議で計画を報告し、申請に必要な承認を得た。今村英敏社長は「慢性的な交通渋滞の解決の一助として、公共交通への行動変容を促すきっかけになることを期待している」と話した。(上村彩綾)
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