神田財務官、道半ばの退任 熱血漢、円安と格闘も反転ならず

共同通信 2024年7月31日 18:33
 円相場について取材に応じる神田真人財務官(右端)=4月、財務省
 円相場について取材に応じる神田真人財務官(右端)=4月、財務省

 財務省きっての熱血漢として知られた神田真人財務官(59)が31日付で退任した。3年に及んだ在任中は円安と格闘。2021年7月の就任時に1ドル=110円程度だった円相場は一時161円台まで下落し、円買いドル売りの為替介入を連発したが、相場を大きく反転させるには至らず、道半ばで財務省を去った。

 1987年に大蔵省(現財務省)に入り、通貨政策を所管する国際局や予算編成を担う主計局を中心に歩いた。2017~19年には主計局次長を務めた。文教・科学技術予算を担当し「大学の閉鎖的な体質が研究力低下の要因」と大学改革を主張。国立大関係者らと激しく対立した。

 国際部門の事務方トップである財務官に就くと「円の番人」ぶりを発揮。円安が急速に進むたびに本庁舎2階の財務官室を出て、待ち構える記者団とテレビカメラに向かい「円相場の激しい変動が国民経済に与える影響は看過しがたい」と投機筋をけん制した。

 円の番人は、国際局長から財務官に昇格した三村淳氏(57)が引き継いだ。入省年次で神田氏の2年後輩に当たる。

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