中央区役所「花畑町別館跡に」 熊本市長、市議会に移転案提示 「多くの市民が利用しやすい」
耐震性能不足が指摘されている熊本市役所本庁舎の建て替えを巡り、大西一史市長は16日の市議会特別委員会で、本庁舎内にある中央区役所を市役所花畑町別館跡地(花畑町、2749平方メートル)に移転する案を提示した。市は本庁舎を桜町に移転する案を既に示しており、両方の移転候補地が出そろった。
市は6月の特別委で、本庁舎を移転し、桜町の大型商業施設「サクラマチ クマモト」に隣接するNTT西日本の桜町ビルの敷地に建て替える案を提示。中央区役所は景観やまちづくりの観点から本庁舎と分ける方針を示し、建設候補地として現庁舎隣の市駐車場敷地と、花畑町別館跡地の2カ所を挙げていた。
2カ所の特性を数値化して比較した結果、市駐車場敷地は、にぎわいの波及エリアが広かった。一方、花畑町別館跡地は▽移転後の本庁舎と距離が近い▽幹線道路(電車通り)に面している▽工事期間中の駐車場確保が不要-などの利点があった。
市駐車場敷地は複数の地権者がおり、区役所を建設する場合は土地取得費などが必要。一方、市有地の花畑町別館跡地はこうした費用がかからない。市の財政負担も約255億円の見込みで、市駐車場敷地より約8億円少なく、別館跡地を「優位」と判断した。
市は熊本地震後に花畑町別館を解体し、現在は民間に駐車場として貸与している。終了後、大西市長は別館跡地について「活用できるスペースとして空いているのは非常に大きい」と説明。交通の利便性を踏まえ、「多くの市民が利用しやすい場所になると考えている」と述べた。(臼杵大介)
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