キャンプ場「私たち好みに」 五木村「端海野」営業再開、立役者2人が奮闘中 ペット宿泊可、サウナ室も設置ヘ
五木村の中心部から車で北西に40分。山深い森の中にある「端海野キャンプ場」が今春、4年間の休業を経て営業を再開した。復活の立役者は、錦町出身の渕田絢音さん(23)と、いとこの溝辺優后さん(20)。村から借りた施設を「私好みのキャンプ場」へ磨き上げようと奮闘している。
広さ3・5ヘクタールの敷地には、見上げる高さのアカマツが立ち並ぶ。虫捕り、森林浴、川遊び-。2人は「ここは自然だけに囲まれた場所。たくさんの人に、豊かな自然を知ってほしい」。
子どもの頃から自然が大好きだった渕田さん。「高校生になっても友だちと球磨川や川辺川で泳いでいた」と言い、卒業後はアウトドア関連の仕事に就いた。美里町のレジャー施設や石垣島(沖縄)のホテルで働いていたところ、ラフティング会社を経営する父の拓巳さん(47)が、村のキャンプ場が解体されると聞き、渕田さんに経営を持ちかけた。
「自然に囲まれて仕事ができる」。現地をひと目見て渕田さんは即決。子どもの頃から自然の中で共に遊んできた溝辺さんを誘い、キャンプ場を運営する合同会社「なちゅらら」を設立し、代表に就いた。
2人のこだわりは、キャンプ場の至る所にある。一つがペットと泊まれる宿泊プラン。5棟あるバンガローのうち3棟を、汚れが落ちやすい床材にした。「私自身、ペットと楽しめるキャンプ場を探していた」と渕田さん。実家の愛犬を思い浮かべて出たアイデアだった。
キャンプ場内を流れる山水のそばには、サウナ室を設ける計画。体を温めた後に、山水を水風呂代わりに「ととのう」趣向だ。マウンテンバイクで敷地内を巡るツアーも企画中。「ドッグランも作ろう」。2人のアイデアは広がる。
渕田さんは「アップデートされていく様子も楽しんでほしい。来る度に新しくなるキャンプ場にしたい」。再開後の宿泊客は、週に2、3組。2人は、場内を掃除したり、砂利を敷いて整備したりする様子を交流サイト(SNS)にこまめに投稿して集客向上を狙う。
◇
敷地内には炊事場と五右衛門風呂を備える。バンガロー宿泊(10人まで)と、大浴場付きの端海野ハウス(7人まで)はいずれも7千円から。入場料は大人800円、子ども・ペット500円。敷地内にテントを立てる「野営フリーサイト」は1人1600円から。水曜定休。端海野キャンプ場☎080(2670)3811。(金村貫太)
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