バス置き去り死、前園長に実刑 静岡地裁「安全管理の意識欠如」

共同通信 2024年7月4日 13:33
 静岡県牧之原市の認定こども園で通園バスに取り残された園児が死亡した事件で、判決公判が開かれた静岡地裁の法廷=4日午前(代表撮影)
 静岡県牧之原市の認定こども園で通園バスに取り残された園児が死亡した事件で、判決公判が開かれた静岡地裁の法廷=4日午前(代表撮影)
 園児置き去り死の経過
 園児置き去り死の経過

 静岡県牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」で2022年9月、園児の河本千奈ちゃん=当時(3)=を通園バスに放置し熱中症で死亡させたとして、業務上過失致死罪に問われた前園長増田立義被告(74)に静岡地裁は4日、「安全管理の意識の欠如が甚だしく、厳しい非難は免れない」として禁錮1年4月(求刑禁錮2年6月)の判決を言い渡した。

 国井恒志裁判長は判決理由で、増田被告が安全管理のマニュアル策定や、園児の乗降車時の人数確認など基本的な注意義務を怠ったと指摘。「過失は著しい。わずか3歳11カ月で未来を奪われた。苦しみは想像を絶する」と述べた。

 増田被告には当日のバスの運転手だったという直接的な過失に加え、過去の同種事案を踏まえ、安全管理を指導すべき園の責任者だったとして、実刑が相当と判断した。同罪に問われた元クラス担任西原亜子被告(48)は園児の所在確認をしなかった過失があるが、ずさんな管理体制が前提にあったとして、禁錮1年、執行猶予3年(求刑禁錮1年)とした。

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