豊肥線の混雑、東京以上!? 午前8~9時の乗車率は135% 県、JR九州と改善策を協議へ
朝のJR豊肥線の混雑率は東京以上-。19日の熊本県議会代表質問で、こんな指摘が上がった。沿線周辺では、台湾積体電路製造(TSMC)の進出を契機とした半導体関連産業の集積や住宅開発が進む。豊肥線の混雑の改善は急務の課題となっている。
代表質問で取り上げられたのは、国土交通省が2023年に公表した全国の鉄道路線の主要区間における調査だ。各路線の最も混む1時間の22年度の実績を示している。豊肥線(肥後大津-熊本)の場合、午前8~9時で混雑率(乗車率)は135%に上った。JR九州管内の路線では最も高く、東京圏の路線を平均した混雑率の123%も上回っていた。
豊肥線の沿線について、木村敬知事は「都市機能が急速に拡大しており、今後、さらに交通需要が増加する可能性は高い」と説明。JR九州との協議を通じて通勤・通学時間帯の混雑緩和を図る意向を示した。
質問者の自民党県議団の前川收氏(菊池市区)は「複線化が最も効果的だが、費用などの面で簡単ではない」と指摘。「部分的な改良で、どれくらいの効果が出るか、検証をしてほしい」と知事の直談判に期待を込めた。(嶋田昇平)
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