創業400年余り…朝鮮飴の「老舗 園田屋」(熊本市)、現店舗での営業終了 一帯の再開発で 27年末ごろ再開予定

本能寺の変が起きた1582年ごろの創業で、郷土銘菓・朝鮮飴[あめ]の製造販売で知られる「老舗 園田屋」(熊本市中央区)が18日、市中心市街地の並木坂に構える木造建物の店舗での営業を終えた。一帯の再開発のためで、2027年末に三菱地所レジデンスが現地に建設する店舗付きマンションの1階に出店し、再出発する。
園田屋によると、明治時代から現在の場所で営業しており、木造建物は築150年以上。熊本地震で被災し、老朽化も進んでいた。
最終日は、常連客らが次々と来店。朝鮮飴を購入した後、店内や店舗の外観をスマートフォンで撮影していた。数十年利用しているという中央区の50代の主婦は「大切な人への贈り物は必ずここで買ってきた。周辺では再開発が進んでおり、昔ながらの建物がまた一つなくなるのはさびしい」と名残惜しそうだった。
東京在住で漫画家・イラストレーターとしても活動する19代目店主の園田健一さん(62)は「形あるものには必ず終わりが来る。時代とともに建物の新陳代謝も必要なので、建て替えは仕方ない」と話した。
園田屋は一時閉店中も、朝鮮飴を別の場所で造り、土産店やインターネットでの販売を続ける。(米本充宏)
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