藤井聡太八冠が勝ち、最終局へ　将棋叡王戦で２勝２敗

　将棋の第９期叡王戦５番勝負第４局は３１日、千葉県柏市で指され、後手の藤井聡太叡王（２１）＝竜王・名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖との八冠＝が１３２手で挑戦者の伊藤匠七段（２１）を破り、対戦成績を２勝２敗とし、決着を最終局に持ち込んだ。

　藤井叡王は第３局で敗れて１勝２敗となり、初めて相手に白星を先行されて１敗もできない状況に追い込まれた。これまで、出場した２２度の５番勝負や７番勝負は全て制している。

　藤井叡王と同学年の伊藤七段は初のタイトルを目指す。勝った方が叡王獲得となる最終の第５局は６月２０日、甲府市で行われる。

　終局後、藤井叡王は「ひとまず最終局に持ち込めたのはよかった。次も大事な一局になるので、しっかりと状態を整えていければと思う」。伊藤七段は「熱戦にできず残念な内容だった。よい内容の将棋を指せるよう全力を尽くしたい」と話した。

　叡王戦５番勝負は持ち時間各４時間。先に３勝した方が叡王を獲得する。