規正法、月内の衆院通過断念 自公調整難航、政策活動費焦点
自民党は30日、派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた政治資金規正法改正案の月内衆院通過を断念した。衆院の政治改革特別委員会の理事懇談会で自民が再修正案を提示せず、与野党は特別委の31日開催で一致できなかった。採決は来週に持ち越した。自民と公明党はパーティー券購入者名の公開基準額の引き下げで調整が難航している。政策活動費の使途公開の在り方についても自民がどこまで踏み込むのかが焦点となる。
パーティー券公開基準について、自民は現行の「20万円超」から「10万円超」へ引き下げるとしている。公明党の山口那津男代表は30日の党中央幹事会で、寄付の基準額に合わせた「5万円超」の主張を「変えるつもりはない」と明言した。自民内の一部には公明の主張を踏まえ、付則に「5万円超」と盛り込む案が浮上している。
立憲民主など野党4党は(1)企業・団体献金禁止(2)連座制導入(3)政策活動費の廃止か領収書全面公開―の3点を自民に求めている。