水俣病被害者の発言遮断問題 熊本県の木村敬知事の思いは… <定例記者会見でのやりとり全文>

熊本日日新聞 2024年5月10日 19:37
定例記者会見に臨む熊本県の木村敬知事=10日、県庁
定例記者会見に臨む熊本県の木村敬知事=10日、県庁

 熊本県の木村敬知事の10日の定例記者会見は、水俣病被害者の発言遮断問題に報道陣からの質問が集中した。やりとりの全文は次の通り。(発言遮断問題取材班)

 Q 5月1日の水俣病犠牲者慰霊式後の懇談で、環境省の職員が発言中に音を絞ったり、マイクを切ったりしたことが問題になっています。国会では、環境省の水俣病問題に対する姿勢が問われる事態となっていますが、その場に同席していた知事としてどう感じているか、教えてください。

 A 5月1日は大事な日ということで、朝からずっといろんな施設、乙女塚とかで意見交換しながら過ごしていましたし、慰霊式も頭から最後まで出たのは初めてで、語り部の会の方、そして今回問題の起きた関係団体、全部同席させていただいて、水俣病の問題が熊本県政にとって、いまだ解決しきれていない大きな課題と強く認識しておりますし、認識を深めました。そうした中で、あのようなことが起きて、簡単に申し上げれば本当に残念に尽きます。私もその場にいましたので、本当になんでこうなったのかというのがあります。伊藤(信太郎)大臣はすごく真剣に聞いていてくださった。事務方の不手際で、せっかくの意見交換が台無しになってしまったのは非常に残念です。私はその日終わってすぐ、大臣と一緒にいた秘書課長に「これじゃあかんですよ、見直さなきゃいけませんよ」ということと、「〝きつきつ〟の日程を組まんほうがいいですよ」とは申し上げました。ただ、その後の事務方の話し合いもうまくいかなかったようでして…。ただ、大臣が来て、謝ってくださったことは素直に、それは正しいことをされたと思ってます。意見交換を再度すると、大臣、環境省が明言されたので、お声がけがあれば、なるべくなら、私ももう一度立ち会いたい。

残り 6996字(全文 7740字)

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
水俣病