AIで胃がん進行度合い判断 高精度達成、年内実用化へ

共同通信 2024年4月24日 18:48
 胃がん深達度をAIで診断できるシステムについて記者会見する岡山大の河原祥朗教授=24日午前、岡山市
 胃がん深達度をAIで診断できるシステムについて記者会見する岡山大の河原祥朗教授=24日午前、岡山市

 岡山大と両備システムズ(岡山市)は24日、胃がんの進行度合いを判断する材料の一つである「深達度」を、人工知能(AI)で診断できるシステムを開発したと発表した。専門医を上回る精度での診断が可能で、患者への負担が重い外科手術の必要性をより正しく判断できると期待される。既に医療機器として製造販売承認を取得、年内の販売開始を目指す。

 岡山大などによると、胃がんの治療では、比較的早期には内視鏡でのがん切除が行われ、進行した場合は開腹して胃の切除を伴う外科的治療を実施する。がんが胃の粘膜にどれほど深く入り込んでいるかによって治療が決まるが、深さの判別は専門医でも難しい。内視鏡治療で治る症例に外科手術が行われたり、逆に内視鏡治療では不十分だったりする症例があり、課題となっていた。

 システムでは、さまざまな深達度の患者約500人分の内視鏡画像約5千枚を「浅い」「深い」の2種類に分類してAIに学習させた。その結果、専門医による正答率を10ポイント上回る82%の精度を達成。診断にかかる時間も1分弱だという。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「医療」記事一覧