丈夫で分解可能なバイオプラ開発 世界初の量産化、神戸大

共同通信 2024年4月10日 09:56
 次世代型ポリ乳酸の大量生産で使われた水素細菌のイメージ(高相昊・神戸大特命助教提供)
 次世代型ポリ乳酸の大量生産で使われた水素細菌のイメージ(高相昊・神戸大特命助教提供)

 神戸大などの研究チームは10日、丈夫でありつつ加工しやすいしなやかさを持ち、海水中でも速やかに分解できる性質を兼ね備えた植物由来のバイオプラスチックの開発、大量生産に世界で初めて成功したと米科学誌に発表した。

 経済協力開発機構の2022年の推計によると、プラスチックごみは海洋に約3千万トン存在。分解される新素材のバイオプラが量産できれば、海のプラごみ問題の解決に役立つと期待される。

 開発に成功したバイオプラは「ポリ乳酸」の新素材。ポリ乳酸は、サトウキビやトウモロコシなどのでんぷんをもとにできた乳酸から作る。石油由来のプラスチックの代替素材として注目されているが、硬くて成形しづらく、分解が難しいという課題があった。

 分解性を高めたタイプのポリ乳酸(LAHB)は既に開発されていたが、生産効率が悪かった。そこでチームはプラスチックを作る性質を持つ水素細菌を活用。遺伝子を組み換えてLAHBの大量生産を実現した。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「科学・環境」記事一覧