漁港の防潮堤4メートル隆起 石川・輪島、産総研調査

共同通信 2024年1月18日 17:20
 約4メートルの隆起が確認された石川県輪島市の鹿磯漁港の防潮堤=8日(産総研地質調査総合センター提供)
 約4メートルの隆起が確認された石川県輪島市の鹿磯漁港の防潮堤=8日(産総研地質調査総合センター提供)

 能登半島地震による地形の変化を調査した産業技術総合研究所のチームが、石川県輪島市西部の鹿磯漁港の防潮堤や周辺の海底が約4メートル隆起しているのを18日までに確認し、写真を公開した。

 産総研の宍倉正展国内連携グループ長は「日本で科学的な地震の観測が行われるようになって以来、最大の海岸の隆起が今回起きたと考えられる。歴史的にもめったに起きない規模で、非常に驚いた」と話している。

 チームは、8日に鹿磯漁港周辺の沿岸部数百メートルを調査。鹿磯漁港では防潮堤が3・8~3・9メートル隆起し、カキやゴカイがへばりついた壁面が海水面より上に出ていた。漁港周辺では、波の浸食によってでき、通常は海面付近に広がっている「波食棚」という平らな地形が、3・6メートル隆起して干上がっているのが確認された。

 宍倉氏らの過去の調査によると、能登半島北部沿岸が広く隆起する地震が過去6千年で3回起きており、今回の地震もそれらと同規模とみられる。比較的近くて浅い場所で断層が大きくずれたために、顕著に隆起したと考えられる。

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