原発事故の防災指針見直しへ 能登地震で屋内退避課題に
![記者会見する原子力規制委の山中伸介委員長=17日午後、東京都港区](/sites/default/files/images/newspack/2024-01PN2024011701001655.-.-.CI0003.jpg)
原子力規制委員会は17日、能登半島地震で家屋の倒壊や孤立集落が多発したことを受け、地震や津波と原発事故が重なる複合災害での屋内退避について、原子力災害対策指針を見直す方針を決めた。事務局の原子力規制庁が論点をまとめた上で議論を始める。
指針では、大量の放射性物質が放出される事故が起きた場合、原則として原発5キロ圏内の住民は避難、5~30キロ圏内は屋内退避する。東京電力福島第1原発事故を踏まえ規制委が策定したもので、これを基に各自治体が防災計画をつくる。
今回の地震では北陸電力志賀原発(石川県)が立地する志賀町で震度7を観測した。杉山智之委員は「屋内退避がそもそも成立するのか、孤立地域にどうやって対応するかという問題。個人住宅は無理でも、地域の避難所は耐震性を備えてほしい」と指摘。伴信彦委員は「一般家屋への退避は2、3日が限界。最も有効に退避するために開始のタイミングや範囲は改めて議論する必要がある」と述べ、委員全員が見直しに賛成した。
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