規制委「東電にお墨付き」は否定 柏崎刈羽原発の運転禁止解除で
![東京電力柏崎刈羽原発に出していた事実上の運転禁止命令を解除し、記者会見する原子力規制委の山中伸介委員長=27日午後、東京都港区](/sites/default/files/images/newspack/2023-12PN2023122701001643.-.-.CI0003.jpg)
原子力規制委員会は27日、テロ対策の改善を確認できたとして、東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)に出していた事実上の運転禁止命令を解除した。山中伸介委員長は同日午後の記者会見で「(命令解除で)東電にお墨付きを与えたつもりはない」と述べ、改善が定着しているかどうか今後も検査する方針を示した。
テロ対策の重大な不備による、核燃料の移動を禁ずる異例の命令は解除までに約2年8カ月を要した。山中氏は「東電が自らの弱みを把握し、改善する仕組みを実行に移すところで時間がかかった」と分析した。
東電の小早川智明社長は命令解除後、斎藤健経済産業相と面会。斎藤氏は再稼働の焦点となる地元同意に向け、地元の信頼を回復するための取り組みをまとめ、報告するよう指示した。取材に応じた小早川氏は「再稼働時期の見通しは、申し上げる段階にはない」と述べた。
新潟県の花角英世知事は「規制委の判断について県民に丁寧に分かりやすく説明してほしい」とのコメントを発表した。
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