脱炭素、パリ協定目標実現は困難 COP28前に、米研究所分析
世界の脱炭素に向けた転換は電力や産業など大半の分野で必要なペースから大幅に遅れ、このままでは気温上昇を1・5度に抑えるパリ協定の目標実現が難しいとの分析を、米環境シンクタンク世界資源研究所などのチームが27日までにまとめた。目標実現には2020年代の取り組みが決定的に重要とされている。
報告書は、30日から国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)がアラブ首長国連邦(UAE)で開かれるのを前に公表された。COP28では産業革命前からの気温上昇を1・5度に抑える目標実現に向け、世界の取り組みの進捗状況が評価される。
チームは各分野の10年以降の取り組みを分析し、30年時点で必要となる水準に照らし十分なペースで進んでいるかどうかを評価。「順調」「遅い」「脱炭素に逆行」に分類した。
発電量に占める石炭火力の割合は縮小ペースが「遅い」と評価。10年の40%から現状(22年)は36%まで減ったが、30年には4%まで下げる必要があり、廃止を加速すべきだとした。
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