「年収の壁、引き上げて」「扶養制度は時代遅れ」 「年収の壁」アンケートの主な意見

熊本日日新聞 2023年10月25日 20:30

 パート従業員らの「年収の壁」への対応や、政府の対策について、SNSこちら編集局のアンケートに寄せられた主な意見を紹介します。

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 「難しい事は考えずに、年収の壁をなくすだけでいいと思う。ただ、壁があるから労働時間を抑える人もいるが、子どもと居る時間が欲しくて長時間働けない人もいるのが実情だ」(菊陽町、40代主婦)

 「扶養に入る人は裕福な家庭だと思う。働かないと食べていけない」(八代市、40代女性、会社員)

 「そもそも配偶者控除制度は『夫が働き、妻は専業主婦』という昭和の時代の考え方。夫婦共働きが主流の現代に合った視点で検討すべきだ」(熊本市、60代男性、無職)

 「夫は夜遅くまで仕事なのでワンオペで家事育児をし、空いた時間にパートで働いてクタクタです。年収の壁や対策とか強調されると、もっと働けと言われてるみたいで本当に嫌。地方は時給が低いので年収103万円を超える心配は無用です。もうこれ以上働けません」(熊本市、30代女性、パート)

 「パートさんには一番の繁忙期の12月に労働時間を調整をされるので困っている。何のために壁があるのか理解できない」(熊本市、60代男性、会社員)

 「時給が上がって年収の壁も引き上げる方が仕事を増やそうと思える。今のままでは本気で収入を増やそうと思うなら転職するしかないが、子どもの世話がおろそかになるため現状維持を選んでいる」(宇城市、40代、パート)

 「賃上げと人手不足解消を目指すなら、扶養の範囲内で働ける年収を増やしてほしい。働きたい時間は人それぞれのため、たくさん働きたい人が損しない制度を総合的に考えてほしい」(嘉島町、40代男性、公務員)

 「そもそもみんな配偶者がいる前提で、昭和の家族を想定した政策は日本経済の発展や個人の能力発揮、働くことへの生き甲斐に制限をかけていると思う」(熊本市、50代女性、会社員)

 「従業員10人以下の小さな事業者の事ももっと考えてほしい。社会保険の負担が大きすぎる。雇用を安定させるためには賃金を上げたいが、保険料が高くて上げられない」(熊本市、60代女性、自営業)

 「夫の会社からの家族手当が年間30万円くらいあり、そちらの条件となる103万円の壁が変わらないので、まだまだ抑えて働きます」(熊本市、40代女性、パート)

 「育休の時ですら扶養に入れなかった。もはや扶養とか入らず、壁も気にせずに働けばいいのにとしか思えない。そのために保育園や育休制度があるのでは?」(熊本市、30代女性、会社員)

 「130万円の壁を越えないように働いています。でも正直、社会保険料は払ってもいいと思っています。ただ、『壁』というのが納得できません。『階段』ではダメなのでしょうか? 持病があるのでフルタイムは厳しくても、本当はもう少し長く働きたい。時給も上がったら素直に喜びたいです」(天草市、40代女性、会社員)

 「我が家は共働きでそれぞれ税金を納めている。子どもが3人いるのでそうしないと生活できない。夫にある程度収入のある家庭は妻が時間を調整しながら働いているが、不公平だと感じる。私の職場でもパートのほとんどが労働時間を短縮し、そのしわ寄せが私たち正社員にきている。夫が外で働き、妻が家庭を支えるといった考えがいまだに政府にあるのではないか」(菊池市、50代女性、会社員)

 「働き方は人それぞれ事情があり、1年の間にも色々な変化があるので、もう少し簡単な方法で対策をしてほしかった。企業への最大50万円の補助金も、必ず不正請求や支給に伴う税金の無駄遣いがあるので対策が必要」(八代市、40代主婦)

 「制度自体が昔のままだ。労働人口が減る中、収入や経済的な負担を考えて子どもを増やさない、持たないという選択を強いる制度になっていないか。女性の労働力や才能を生かすためには、子どもが多いほど壁を引き上げるなど優遇されるべきだ」(熊本市、50代男性、自営業)

 「アルバイトをしている大学生も親の扶養に入るため年収の壁の問題はあり、家庭状況によっては苦しんでいる人がいる。奨学金を借りている人や実家から仕送りをもらっていない学生も少なくない」(熊本県外、10代女性、大学生)

 「子どもが小さいうちは突然の体調不良などで長く仕事を休み、給料が減った経験がある。その時は社会保険加入のフルタイムのパートだったけど『何のために働いているのか』と、母親としても社会人としても中途半端な気持ちでとてもきつかった。『健康なら働いてどんどん税金を納めよう』というのも分かるが、サボりたくて扶養に入っている訳ではないことを理解してほしい。子育て中の親が孤立せず、生きづらさを感じることがなくなってほしい」(熊本市、30代女性、パート)

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