「新工場用地、熊本で取得」ソニーが発表 合志市の27ヘクタール、半導体工場建設へ

熊本日日新聞 | 2023年5月25日 12:58

 ソニーグループは25日、半導体の新工場建設に向け熊本県合志市で土地約27ヘクタールを取得すると正式に発表した。画像センサーを手がける工場の用地で、子会社ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング(熊本県菊陽町)の熊本テクノロジーセンター(TEC)に次ぐ県内2カ所目の生産拠点となる。

 ソニーはこの日、オンラインで事業説明会を開催。半導体事業会社ソニーセミコンダクタソリューションズの清水照士社長は合志市での用地取得について、「市況が回復した際に成長機会を確実に取り込めるように準備する」と強調した。

 同社は、画像センサーの足元の事業環境は不安定な状況にあるものの、車載や産業用、高価格帯スマートフォン向けなどで、市場は今後も安定的に成長すると見込む。2024~26年度の画像センサーの設備投資計画について、現時点で21~23年度と同程度の9千億円程度が必要となると考えているとした。

 複数の関係者によると、取得予定地は合志市竹迫。熊本TECや、台湾積体電路製造(TSMC)の子会社でソニーも出資するJASMが建設中の半導体工場の北西側。民間企業が開発を進めている。

 合志市の名垣眞一副市長は「ソニーが将来を見据えて市内で用地取得することは、市の経済成長につながると期待している」と話した。(山本文子、豊田宏美)

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