熊本県立高「魅力化」道半ば 県教委取り組み3年目 志願倍率改善も…止まらぬ「熊本市集中」
熊本県教育委員会が取り組む県立高校の魅力ある学校づくり(魅力化)は4月、折り返しの3年目に入った。前半2年間の成果が注目された今春入試の後期(一般)選抜では、全日制の志願者数と平均志願倍率が2年連続で上昇。ただ、地域拠点校を含む定員割れや熊本市内への一極集中の流れに大きな変化はなく、もう一段の磨き上げが求められる。
県教委は2007年度から3期に分け、県立高61校を50校に統廃合する再編整備を実行。19年3月末の多良木高の閉校をもって完了した。
だが、深刻な定員割れは解消せず、県教委は20年度に「県立高校あり方検討会」を設けて対応策を議論。21~24年度は統廃合をせず、特色ある学科の設置や高校間連携の強化といった魅力化を進めることで、生徒の確保を図ることにした。
23年度入試の全日制募集定員は前年度比200人減の計1万1520人。後期選抜の志願者数は22年度が前年度比281人増、23年度は同293人増と上向き、平均志願倍率も22年度は0・90倍、23年度0・95倍と上昇した。
県教委は今春入試で北稜や松橋、八代農など県立10校を学科改編。うち8校で後期選抜の志願倍率が前年度を上回った。マンガ学科を新設する高森は0・64倍(前年度0・03倍)と大きく伸ばした。ただ、この8校中4校は定員も減らしており、単純に改編の成果とも言えないようだ。
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