江頭氏「テレワーク、地域交通整備に注力」

熊本日日新聞 | 2021年4月5日 10:32

 任期満了に伴う熊本県菊池市長選で、無投票で3選を決めた江頭実氏(67)が熊本日日新聞社のインタビューに応じ、今後の市政運営や相次ぐ行政事務の不祥事への対応などを語った。(植木泰士)

 -対抗馬が出ず、無投票での3選となりました。

 「市民の皆さんの信任を受け、責任の重さを感じる。新たな決意で成果を出す」

 -新型コロナウイルス禍で落ち込んだ地域経済をどのように再生させますか。
 「まずは、感染拡大防止と円滑なワクチン接種が重要。感染対策を徹底し、菊池は安全というブランドをつくることで、経済を活性化させる」

 -就任後の2期8年では、行政事務や第三セクターの不祥事が相次ぎました。どう対処していきますか。

 「多くはヒューマンエラーが原因。情報通信技術(ICT)の導入で、ミスが生まれない環境にする。三セクは第三者の外部監査で改善を求めていく」

 -大型事業で経常収支比率は上昇し、この数年の実質単年度収支は赤字です。市財政が悪化しているとの指摘もあります。

 「2005年の合併時に決まっていた計画がずれ込み、大型投資が集中した。公共施設の統廃合などで健全化を図る」

 -今後、実行する新規事業はありますか。

 「『テレワークタウン菊池』を掲げ、古民家のシェアオフィスを整備する。地域の誇りである菊池一族や、自慢の温泉や食文化を生かし、関係人口を創出していく。山間部などで高齢者を中心とした交通弱者の問題は深刻だ。使われていない時間帯の旅館や学校のバスを活用して営業運転する『地域交通協同会社』の実現を目指す」