年末年始、ボードゲームいかが【ほっとライン×S編】

熊本日日新聞 | 2022年12月3日 11:31

 新型コロナウイルス禍で、オンラインでのコミュニケーションがすっかり定着。オンラインならゲームも世界中の人と楽しめる。そんな中、熊日には「ボードゲームのことを知りたい」との声が寄せられた。この年末年始、家族で囲むのもいい。愛好家たちによると、ボードゲームは「電源を使わないゲーム」でカードゲームも含む。ボードゲームカフェなどに、お薦めを聞いた。(野村拓生)

「運」と「戦略」の要素を兼ね備えた「ねことねずみの大レース」

 「ねことねずみの大レース」 運と戦略 バランス絶妙

 「熊本ドイツゲームの会」代表の古原伸介さん(51)は、2002年にドイツで発売されたすごろくゲーム「ねことねずみの大レース」を薦める。プレーヤー全員が、複数のネズミの駒を進め、追いかけるネコからネズミを逃がしながらゴールを目指し、集めたチーズの得点を競う。2~4人で遊ぶ。

 さいころの6面中2面にはネコが描かれていて、その面が出ると、ネコが前進し、追いつかれたネズミの駒は退場となる。

 ネコの目が出る可能性はいつもある。ネコの進み具合を予想しながら、いかにチーズをより多く集めるかのドキドキ感が楽しい。

 古原さんによると、さいころに賭ける「運」と、ネズミをどう動かすかの「戦略」のバランスが絶妙なゲーム。「子どもも大人も本気になることができる」。見た目のかわいらしさも魅力の一つという。

プレーヤー同士のコミュニケーションが必要な「ito」

 「ito」 価値観の違い 発見も

 熊本市東区のボードゲームカフェ「ボードゲームくまもと」店長の山田浩三さん(56)と妻の美奈江さん(52)のお薦めは、日本生まれのカードゲーム「ito[イト]」。2~10人で遊べる。

 手札は1~100の数字のカード。自分が持つ数字自体を口に出すことはできず、「かっこいいセリフ」「小学生が好きな言葉」など、指定されたテーマと自分の数字に合う言葉や単語を言い合い、数の小さい順番に手札を出していくことができるかを楽しむ協力ゲーム。勝ち負けはない。

 例えば「生き物の大きさ」がテーマだと1のカードなら「ミジンコくらい」、90台後半のカードなら「クジラかな」などと表現し合ってカードを並べる。「コミュニケーションが必要で盛り上がる」と浩三さん。美奈江さんは「互いの価値観の違いを発見することもある。家族の意外な一面に気付くかも」。

ドイツ生まれの連想ゲーム「ジャスト・ワン」

 「ジャスト・ワン」 重ならずにヒント出す

 熊本市中央区のボードゲームカフェ「ハローハロー」の森文香さんは、ドイツ生まれで、5~8人程度で楽しむ連想ゲーム「ジャスト・ワン」を薦める。解答役が1人、残る全員がヒントを出す役だ。

 解答役が答えるお題が「パイロット」なら、ヒント役は自分のボードに「飛行機」「空」など、想起させる単語を書き込む。それをヒント役同士だけで見せ合い、単語が重なっていればそのヒントは解答役には出せないルール。

 プレーヤー同士で互いが出しそうな単語を想像。重ならないヒントを考えることを楽しみながら、解答役により多く正解させることを目指す。明確に勝敗を決めるルールはないが、チーム戦で競うのもいい。

 森さんは「お題は難しい単語も出てこないので、おじいちゃんやおばあちゃんとお孫さんなどが一緒になって楽しめる」と太鼓判。

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