夏休み、海や川の事故防げ ライフジャケットが有効 川では「ラッコのポーズ」も

熊本日日新聞 | 2022年8月6日 08:30

NPO法人白川流域リバーネットワークが白川で開いた「子ども川の安全教室」=7月16日、熊本市中央区

 家族で海や川に出かける機会が増える夏休みは、水難事故に注意が必要だ。7月末には熊本県天草市の海岸で親子3人が流され、2人が亡くなる事故も起きた。県警や熊本海上保安部は「ライフジャケットを正しく着用して。危険な場所には近づかず、子どもは必ず保護者同伴で遊ぶように」と呼びかける。

 県警地域課によると、県内で2017~21年の5年間に138人が水難事故に遭い、74人が死亡した。死者のうち、水遊びや魚釣り中の人が半数近い32人を占めた。今年は7月末までに15人が事故に遭い、6人が亡くなった。

 天草市で親子3人が流された事故は、7月29日夕に発生。海岸から離れた岩場で甲殻類のカメノテを採っていて、潮が満ちてきたため岸に戻ろうとして流された。地元住民によると、付近は潮の流れが速く、この日は大潮で干満の差が大きかった。

 海では、沖に向かって強く流れる「離岸流」にも警戒が必要。離岸流は、強風などで岸に打ち寄せた波が沖に戻る時に発生する。巻き込まれた場合は、岸と平行に泳いで幅10~30メートルほどの離岸流の範囲を抜け出してから岸に向かって泳ぐといいという。

 釣りや磯遊びなどの海のレジャーで身の安全を守るには、ライフジャケットが有効。熊本海保によると、熊本、八代、天草の管内で21年、海のレジャー中に11人が水難事故に遭い、3人が死亡したが、ライフジャケットを着ていた3人はいずれも無事だった。熊本海保交通課は「ライフジャケットは、体に合ったサイズを選んで。大きすぎると、子どもは水中で姿勢を保てないこともある」と話す。

 川遊びでは、ヘルメットやウエットスーツの着用を勧める声も。川の環境保全などに取り組む熊本市のNPO法人「白川流域リバーネットワーク」の金子好雄代表(70)は「流れが速い川は、岩で頭を打つ可能性もある。低体温症を防ぐためにウエットスーツも着たほうがいい」と助言する。

 川に流された時は、あおむけの「ラッコのポーズ」で足を下流側にして、流れに身を任せるよう促す。「無理に立とうとすれば川底の石に足が引っかかって溺れることもある。足で岩への衝突を避けながら岸に流れ着くことが望ましい」と金子代表。

 県警は、安全対策として浮輪や水に浮く救助用ロープなど救命用具の準備も挙げ、「天候や水量の変化に気を配り、異変を感じたらすぐに陸に上がることも大事」としている。(中島忠道、上島諒、樋口琢郎、清水咲彩)

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