「熊本で働く」半数弱 県内実習・留学後の外国人 JICA九州がアンケート

熊本日日新聞 | 2022年8月5日 08:30

 国際協力機構(JICA)九州センター(北九州市)が4日発表した県内の外国人技能実習生や留学生へのアンケート結果で、実習や留学の期間が終わった後も「熊本で働く」と答えた人は半数弱だった。JICA九州は、外国人材の流出を抑えるため、自治体や企業と連携し、生活や仕事についての相談相手を増やす事業に取り組む計画。

 ベトナム、フィリピン、インドネシアからの実習生や留学生ら829人が答えた。実習や留学後の予定で「熊本で働く」は47%で、「熊本ではない日本」が26%、「国に帰る」が22%、「ほかの外国」が5%だった。産業別では、熊本で働く予定の人は機械・金属などの製造業で多く、農林水産業では少なかった。

 調査の分析によると、日本語能力や技能の向上に応じて給与が上がる職場で働く人や、困った時に日本語の先生や日本人の友達、自治体に相談する人ほど、熊本で働く割合が高い。「日本人とのコミュニケーションを促す仕組みづくりが重要」と指摘している。
 調査は、実習生らの希望や困り事を知り、行政や企業、団体の施策に生かしてもらう狙い。県との連携協定に基づき、5~7月に初めて実施した。(中原功一朗)

 ■日本語能力低いほど災害や避難の知識乏しく

 熊本県内の外国人技能実習生や留学生を対象にしたJICA九州センターのアンケートでは、災害や避難の知識も尋ねた。「避難所の場所を知っている」と答えた人は、日本語検定1、2級の取得者でも36%、検定に合格していない人は18%にとどまった。

 「避難所に外国人が行ってもよい」と知っているかどうかを含め、日本語能力が低いほど、災害や避難の知識が乏しかった。

 希望する取り組み(複数回答)は、「日本人と防災・避難訓練する」が41%で最も多く、「熊本で多い災害を知っておく」が32%で続いた。熊本地震の経験者からは「何をすればいいのか分からず、会社の人が避難所に連れていってくれた」との回答があった。

 JICA九州は「外国人は災害弱者になり得る」として、「やさしい日本語」を使った避難訓練や、外国人コミュニティーと県内の防災ネットワークの連携強化に取り組む。(中原功一朗)

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