生産能力5倍、植物肉の新工場建設へ 食品ベンチャー「DAIZ」 23年春稼働 熊本

熊本日日新聞 | 2022年01月04日 06:00

植物肉の原料を作るDAIZの現工場。同社は生産能力が5倍となる新工場・研究所の建設を計画している=益城町

 大豆由来の植物肉を開発・製造するベンチャーのDAIZ(ダイズ、熊本市)が、県内に植物肉の新工場・研究所を建設する計画を進めていることが3日、分かった。生産能力は現在の5倍の規模となる年間2万トンとなり、急拡大する植物肉の需要に対応する。投資額は約30億円で2022年夏までに着工、23年春ごろの稼働を目指す。

 植物肉は世界的な健康志向や食の多様化、脱炭素の流れを受け需要が増えている。DAIZは研究所も備えた新工場で開発のスピードや生産性を向上させ、競争力を強化する。

 新工場は約100人体制での操業を見込んでおり、建設地は熊本空港周辺や高速道路のインターチェンジ近くを軸に検討している。

 DAIZは15年設立のフードテックベンチャー。同社の植物肉は、水分量や酸素濃度などを制御する独自技術でうま味や栄養価を増大させた発芽大豆を使い、肉のような食感や味を実現している。従来の、大豆から油を絞った後のかすを使う場合と違って特有の臭みもなく、付加価値が高い。代替卵や牛乳の代替食品の開発も進めている。

 現在の研究開発拠点は熊本市中央区のインキュベーション施設にあり、発芽タンクや加工設備のある生産拠点は、20年にテクノリサーチパーク(益城町)の貸し工場に開設した。能力は年間4千トンで、首都圏のスーパーや、県内にも店舗があるハンバーガーチェーンなど50社を超える取引先に供給している。大手コンビニエンスストアとの大型取引が決まったことなどから、生産がひっ迫するとみて研究開発機能を備えた工場の新設を決めた。

 井出剛社長は熊本日日新聞の取材に対し、「日本でもSDGs(持続可能な開発目標)の観点から代替肉市場は広がるとみており、これから先の変化を想定して先手を打つことが重要だ」と話す。(中原功一朗)

記事アクセスランキング

フォローする

  • facebook
  • twitter
  • LINE
  • youtube