性別確認、28市町村が「配慮」 衆院選投票で熊本県内選管 支援団体が調査

熊本日日新聞 | 2021年10月21日 19:10

 出生時の性別に違和感を持つトランスジェンダーへの配慮などから、熊本県内の28市町村が投票時の本人確認に使う書類に性別表記をしないなどの対応をしていることが21日、分かった。性的少数者や支援者らでつくる団体「くまにじ」が、調査結果を公表した。2018年は3市だったが、過半数の自治体で対応策が取られたことに「3年で理解が広がった」と歓迎している。

 くまにじは31日投開票の衆院選を前に、県内全45市町村の選挙管理委員会に対応を求める要望書とアンケートを送付。9月末までに40市町村から回答を得た。

 投票所入場券、不在者投票証明書、同宣誓書、期日前投票宣誓書の四つの書類に、性別表記や性別記入欄があるかどうか質問した。いずれの記載も「ない」のは、八代市や阿蘇市など12市町村。熊本市など16市町村は「入場券の性別は数字や記号で表記するなどして分かりにくくし、ほかの書類は表記なし」とした。

 このほか5町村が「性別表記をやめる予定がある」、6市町村が「検討中」と回答。選挙事務従事者に「性別に関する配慮を周知している」としたのは約7割の31市町村だった。

 調査は「本人と分かってもらえず、性同一性障害であることを打ち明けたところ、職員から大きな声で復唱され、恥ずかしい思いをした」という当事者の声を受け、18年に初めて実施。今回が2回目。法律上の性別に見えづらい人や、異なる性別で生活を営んでいる人にとって「性別欄があることで、選挙権を行使しづらい状況を生んでいる」と指摘している。

 県選管は18年12月に各市町村選管に通知を出し、性別表記の見直しや事務従事者への研修などを促した。くまにじの森あい弁護士は「配慮によって不快な思いをせずに投票に行くことができる。従事者の対応も重要だ」と話した。(清島理紗)

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