倒れた熊本城の大エノキどうなった? チップに加工、一部は木工に

熊本日日新聞 | 2021年10月05日 14:20

8月13日に倒れたエノキの枝の一部。今後、木工品として使われる可能性を考慮し、野積みで乾燥させている=熊本市中央区

 長雨が続いた8月中旬、熊本城竹の丸で高さ約20メートルのエノキが倒れた。幹回りが約4メートルもある大樹だが、その後一体どうなったのか。読者から「倒木の行方が気になる」との投稿があり、城内の倒木や伐採した木のその後について調べた。

雨の影響で倒れた熊本城竹の丸のエノキ=13日

 エノキが倒れたのは8月13日午前10時45分ごろ。雨による地盤の緩みに加え、ベッコウタケが着生して根の腐朽が進んでおり、樹上の重さを支えきれずに根元から折れたとみられる。

 熊本城総合事務所によると、エノキは8月17、18日に現場から撤去。「エノキは反りや変色が起きやすく、高価な木材ではない。倒木は内部の空洞化が進み、利用しにくかった」といい、ほとんどはチップに加工するため処理場に運搬済みだ。ただ、太い枝の一部は木工品の材料に使われる可能性があるため、長さ1メートル、直径60センチの10本を日本たばこ(JT)熊本支店跡地で乾燥させている。

 国特別史跡の熊本城跡は土地の大半を国が所有。公園として無償借地契約を結ぶ熊本市が伐採や倒木の処理を担っており、大半はチップとして再利用されている。

 ただ、過去には木工品の材料になった例も。熊本城復旧工事のため2019年に撤去したクスノキは、工事を請け負った会社が天守閣前広場のベンチとして寄贈。残りの一部は、来春の全国都市緑化くまもとフェアで来場者へのプレゼントなどに加工する。

 同事務所は城内の樹木の伐採や剪定[せんてい]などの方針を定めた「熊本城みどり保存管理計画」を来年度策定する予定。倒木などの処理について「木工品への加工など有効な活用手法を、仕組みづくりも含めて検討していきたい」としている。(河内正一郎)

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