コロナ禍、墓参り代行します 帰省自粛でサービス利用者増 ふるさと納税の返礼にも

熊本日日新聞 | 2021年08月14日 08:09

墓を掃除し、花を供えて手を合わせる墓参り代行業「お墓丸」の井上さん(提供写真)

 新型コロナウイルスの影響が長引く中、お盆の時期に墓参りや墓掃除の代行サービスを利用する人が増えている。感染拡大で県境を越えた移動自粛が求められ、「帰省したくてもできない」という事情もあるようだ。

 熊本市中央区の墓参り代行業「お墓丸」はコロナ禍前の2019年にサービスを開始。スタッフが墓石の手洗いや周辺の草むしりをした後、水と線香を供えて手を合わせる。作業前後の写真を撮影して利用者にメールで送って確認してもらう。料金は1回、8800円(税込み)。市外は別途交通費がかかる。

 19年は月1件の依頼があるかどうかという状況だったが、コロナの感染拡大が始まった20年から問い合わせが急増。今年8月は約20件の予約が入っており、店長の井上稔章さん(33)は「昨年、サービスを利用した人がリピーターになってくれるケースが多い」と手応えを口にする。

 利用者は緊急事態宣言が発令されている東京や大阪などの県出身者が中心。高齢化で墓掃除が困難な人も増えており、井上さんは「今後、新たなサービスとして定着するのではないか」と期待する。

 一方、県内では合志市や甲佐町など、ふるさと納税の返礼品に「墓掃除の代行」を設けている自治体もある。嘉島町は本年度、コロナで帰省できない町出身者をターゲットに「お墓のお手入れ代行サービス」を返礼品に加えた。2万円寄付すれば、地元石材店が墓掃除や造花の供えなどを代行する。

 利用実績はまだないが、同町は「遠くにいる人にとって故郷の墓の状況は気がかりだと思う。サービスを利用してもらって、感染状況が落ち着いて帰省できるようになったら、きれいな墓でお参りしてほしい」と話す。(久保田尚之)

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