コロナに感染し入院…ペットどうする?

熊本日日新聞 | 2020年9月10日 16:00

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キャリーケースに入れられる猫。飼い主が新型コロナウイルスに感染した場合に備え、ペットの預け先を考えておき、ケージやキャリーケースに慣れさせておくことも大切だ=9日、熊本市中央区

 新型コロナウイルスの感染拡大が続き、犬や猫などの飼い主は「自分が入院することになったら、ペットをどこに預ければいいか」と心配が尽きない。飼い主からの相談に応じている熊本県と熊本市は、「かかりつけの動物病院に相談するなどして、あらかじめ預け先を決めておいてほしい」と呼び掛ける。

 ペットとコロナに関する相談は、熊本市動物愛護センター(東区)と県内10カ所の保健所で受け付けている。

 県は県獣医師会を通じて、犬猫の預かりが可能な動物病院5カ所(熊本市2カ所、有明、八代、人吉地域各1カ所)を把握しており、相談があれば情報提供する。5カ所で1日9匹まで受け入れ可能だが、鳥や爬虫[はちゅう]類などは対象外だ。

 熊本市は動物病院やペットホテルなどの一覧をホームページで公開しているが、預かりに対応しているかどうかは各施設に問い合わせる必要がある。

 福岡市は緊急の場合に限り市動物愛護管理センターで預かるが、熊本県と熊本市は「動物愛護センターでの預かりはできない」という。「保護している犬猫だけで収容能力を超えており、感染を防ぐ個体管理が難しい」(県)ためだ。

 ペット保険大手の「アニコムホールディングス」(東京)は、犬と猫を無償で預かる支援プロジェクトを展開中だが、受け入れ施設は関東近辺の2カ所のみ。「濃厚接触者ではない人に関東まで連れて来てもらえれば、預かりは可能」というが、現実的には難しそうだ。

 友人などに預ける場合も、ケージやリードに慣れさせ、ワクチン接種を済ませるなどの準備が必要だ。ペットの性格やえさの種類と量、動物病院の電話番号などをノートにまとめておくと良い。(森紀子)